化学工学論文集
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分離工学
血液透析濾過器における新規な解析モデルとその応用
関野 政昭八木 敏幸玉村 憲幸
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2010 年 36 巻 1 号 p. 34-40

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抄録

血液透析濾過器について,既報の実験データにより十分検証した新規の解析モデルを提案する.当解析モデルでは,溶質の膜透過式の対流項にZydney(1993)の提唱式を,血液側境膜物質移動には修正したRautenbach and Albrecht(1989)式を,透析液側境膜物質移動にはFukuda et al.(1992)式を,また血液および透析液の流動圧損式には重力項を付与したHagen-poiseuille式を適用した.
この解析モデルを使って,血液透析濾過器性能への中空糸形状の影響について検討したところ次の結果を得た.小分子量溶質のクリアランス値は中空糸形状の影響を中分子量溶質の場合より強く受ける.すなわち,等膜面積下では中空糸が小径で中空糸長が長いほど中空糸内の血液流速が速くなり大きな値をとる.一方,中分子量溶質では,クリアランス値は中空糸形状には余り依らず,除水量の影響が大であることが明らかとなった.

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© 2010 公益社団法人 化学工学会
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