化学工学論文集
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真空下における純成分の液表面からの蒸発
犬塚 正憲斎藤 功守谷 健山田 幾穂平岡 節郎石川 浩
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1984 年 10 巻 3 号 p. 383-388

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抄録

対向した蒸発面と凝縮面を有しその面間距離Lであるポットスチルを用いて, 3つの高沸点物質のEHS (di-2-ethylhexyl sebacate), EHP (di-2-ethylhexyl phthalate), DBP (dibutyl phthalate) の真空下における表面からの蒸発速度を測定し次の結果を得た.
1) 全試料に対し, 蒸発速度の実験値Gは気体分子運動論から導かれる理論蒸発速度G°より小さい.
2) 蒸発液面温度tυ一定の条件下では, 残留空気圧力Pγが低くなるとき, また, Pγ一定の条件下ではtυが高くなるとき, GG°の差は小さくなる.しかしながら, その差は極限値に漸近する.
3) K (=G/G°) に対する相関式は
ln1/K=0.0266Kn-0.660 (Pγ/Pυ)1.70+0.133Kn-0.260

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