直列2円柱における流動状態および物質移動を800<Re<10000について研究した.物質移動係数は電気化学的方法によって測定され, 流動状態は流れの可視化法によって把握された.下流側円柱の平均Sh数は低Re数域ではピッチ比に依存するが, 高Re数になるとピッチ比に依存しない.この平均Sh数の挙動はピッチ比とRe数による上流側円柱から放出されるはく離せん断層の変化に関連する.直列2円柱と円柱群内部列とのSh数を比較したところ, 局所Sh数はかなり異なる.これは円柱群において流れに垂直な方向にも円柱が存在し主流が加速され, 流動状態が直列2円柱と相違するためである.