1984 年 10 巻 4 号 p. 469-474
連続式晶析装置を定常状態で操作したときの製品結晶粒径分布を用いて, 成長速度を考慮し個数収支をたて, 操作特性因子間の, すなわち結晶生産速度, 核発生速度と粒径の相関, および結晶生産速度, 核発生速度, 線成長速度, 空間率と粒径に関する相関を得た.製品結晶粒径分布は, 実用的に用いられることの多いRosin-Rammler法により表される累積質量粒径分布から算出した.線成長速度は, 実装置の特性を考慮してBransom式にみられる粒径依存を考慮した式を用いた.また核発生速度および体積形状係数は, 粒径のべき関数で表した.これらの関係式を整理し.各指数を直読できるような新しい線図を提出した.
青山らによって報告された工業装置のデータを線図上に点綴し, 各系に対する各指数を求め, 工業装置の設計や操作条件の決定のための新しい手法を提案した.