化学工学論文集
Online ISSN : 1349-9203
Print ISSN : 0386-216X
ISSN-L : 0386-216X
スチレンの懸濁重合におけるポリマーの付着について
田中 真人伊積 孝大島 栄次
著者情報
ジャーナル フリー

1985 年 11 巻 1 号 p. 99-106

詳細
抄録
スチレンの懸濁重合において, 攪拌槽型反応器の邪魔板と槽壁へのポリマーの付着が測定された.懸濁安定剤としてポリビニルアルコールが使用された.そして次のような点が明らかとなった.
1) 付着速度は重合の進行とともに増加し, 反応開始後約3時間で最大に到達する.
2) 付着速度の経時変化の様相はスチレンの懸濁重合における液滴の合一速度の経時変化と同じである.
3) 高粘性流体の添加による連続相粘度の増加は付着を減少する.
4) 懸濁安定剤濃度の増加は付着を減少する.
5) 全付着量の80%以上が反応開始後4時間で付着する.
6) 付着量は3.0×104と3.6×104の間の攪拌レイノルズ数に対して最少となる.
7) 付着量はインペラーが液表面に近い程多い.
著者関連情報
© (社)化学工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top