脂肪族飽和高級アルコールのSO3ガスと乾燥空気の混合気体による硫酸化反応を上昇薄膜管型反応装置で行い, 主反応の選択性について検討を行った.主反応で生成したアルキル硫酸エステルがSO3と逐次的に反応する副反応を考慮することによりその選択性を定量的に取扱うことができた。主反応と副反応の反応速度の比を定量的に把握でき, 反応温度の上昇にしたがい副反応が急激に進行することがわかった.したがって上昇薄膜反応装置を工業装置として大型化する場合には, 管径の増大とともに反応温度が上昇するので管径の小さい反応管を並列に設置する多管型が望ましいことが明らかになった.