三相流動層は, 石炭液化や廃水処理などのような多くの工業プロセスに関係している.その基礎研究は今後ますます重要になってくると思われる.本研究では, 三相流動層における圧力変動特性と三相領域, 遷移領域および気泡領域の3領域に分類した流動様式との関係を把握することに焦点を絞っている.圧力変動は層の所定位置においてストレインゲージタイプの圧力変換器によって測定した.また, F.F.T.アナライザーによって統計的関数すなわち, 自己相関関数および密度分布関数を記録された信号より算出した.これらの関数は確率論的手法を用いて解析され, さらに得られたモデルパラメータの値が三相流動層における3領域と関係づけられた.