1987 年 13 巻 4 号 p. 459-465
体積受熱型ソーラコレクタの集熱効率を改良するために, 作動流体層を透過率の高い仕切板にてマルチレイヤ化あるいはマルチパス化することを考え, この場合の集熱特性に及ぼす流通方式および仕切板の伝熱抵抗の影響について検討した.
流通方式および仕切板の異なるコレクタを試作し, 層内温度分布および集熱効率を測定した.また, 層内自然対流を考慮に入れた理論解析を行い, 実験結果と比較検討した.
その結果, 作動流体層を仕切板によって分割する場合, 流通方式および仕切板の伝熱抵抗によって層内温度分布や集熱効率は大きく影響されることが認められた.また, 仕切板の伝熱抵抗が大きい場合の集熱効率はマルチパス化の方がマルチレイヤ化よりも高くなることがわかった.