化学工学論文集
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酢酸セルロースからなる多孔質粒子の分子ふるい特性
大矢 晴彦広石 勝徳根岸 洋一松本 幹治
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1991 年 17 巻 5 号 p. 950-954

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抄録

液柱切断法およびスプレー法を用いて, 酢酸セルロース (CA) のアセトン溶液から, 粒径0.105~1.410mmの多孔質粒子を調製した.アセトン溶液には, CAとの重量比が1 : 1となるように, ホルムアミドを加えた.調製した粒子を25cmの液体クロストグラフィー用カラムに充填し, 粒子の分子ふるい特性を調べるために, ポリエチレングリコール, n-アルコール, 2価アルコールの保持時間を測定した.
粒子の平均孔径は3~170nmと推定された.そして孔径はポリマー濃度や熱処理温度などの調製条件に依存した.孔径はCA濃度が3, 9, 17wt%と増加するにしたがって減少した.ポリマー濃度が高い溶液から調製された粒子では, 熱処理は孔径を減少させるのに有効であったが, ポリマー濃度が低い溶液から調製された粒子ではほとんど効果はなかった.

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