1995 年 21 巻 6 号 p. 1009-1014
共沈法により調製したCO2からのメタノール合成触媒 Cu-ZrO2に対し, その触媒調製条件が活性に及ぼす影響について検討を行った出発塩として塩化銅・硫酸ジルコニウムを用いると, 従来の硝酸塩出発の触媒と比較して著しく活性が向上した.これは, 触媒表面上での残存塩素によるCu平均結晶子径の増大, 及び硫酸根による表面Zrの分散性の向上あるいは表面濃縮によると考えられる.その他, 沈殿剤添加当量, 銅含有量, 添加物効果など触媒調製条件の及ぼす影響を系統的に検討し, 最適触媒調製条件を確立した.