化学工学論文集
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CVD法による担持炭化モリブデン触媒の調製とCO2水素化活性
宮尾 敏広松岡 正邦宍倉 勲永井 正敏
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1995 年 21 巻 6 号 p. 1015-1023

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抄録

MoCl5-H2-C6H6系の減圧縦型熱CVD法により, 成膜温度500~800℃, 全圧 0.07 ~0.21kPaで石英基板上およびアルミナペレット上でモリブデン炭化物を合成した.石英基板上では, 成膜温度500~600℃でアモルファスなモリブデン炭化物が生成し, 700℃ 以上で結晶性のη-Mo3C2が生成した.全圧0.07kPa以下の実験ではミクロトレンチ上でステップカバレッジの良い膜が得られた.この条件でアルミナペレットに対してモリブデン炭化物を推積させた.常圧, 400℃におけるCO2の水素化反応に対して, CVD調製したアルミナ担持モリブデン炭化触媒はモリブデン担持量当たりで, 含浸法により調製した炭化触媒の3倍, 還元触媒の15倍の活性を示した.また, 反応の主生成物はCOとH2OでありCOへの選択率は99%以上であった.

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