1997 年 23 巻 6 号 p. 756-763
ベナール対流場でみられる水平面内のパターンの時間変化を, パターン変数による一般化Ginzburg-Landau型の発展方程式を用いて数値シミュレーションし, 既往の実験や理論解析の結果と比較した.現象論的に導出されたパターン発展方程式は, 一個の非線形微分方程式であるにも拘わらず, 超臨界レイリー数域でみられるロールセル, 六角セル, ジグザグロール, クロスロールなどの様々な対流パターンや波数の変化を表現することができる.このような解析法は, パターン形式を伴う現象の解析を大幅に簡略化することができる.