1998 年 24 巻 3 号 p. 503-505
デキストラン水溶液を使った管型限外濾過膜の濾過で, 懸濁した粒子の影響を調べ, 透過液流束を測定した.膜モジュール管を水平に配置した場合, 循環させた原液速度が遅いときは懸濁粒子濃度の増加に伴い透過液流束は減少したが, 原液速度が速い場合は, 懸濁粒子濃度の増加に伴い増加した.
膜モジュール管を垂直に配置し, 原液を下から上に流した垂直配置上昇流の濾過実験では, すべての原液速度で透過液流束は増加した.
懸濁した粒子の透過液流束に与える影響の機構について, 円管内の粒子の挙動に関するこれまでの研究を参考に議論した.