化学工学論文集
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晶析プロセスシミュレーションにおける特性曲線法と有限差分法の比較
外輪 健一郎内藤 清嗣加納 学長谷部 伸治橋本 伊織
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1998 年 24 巻 4 号 p. 665-669

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抄録

特性曲線法は一階偏微分方程式のシミュレーションに適した数値解法である.本研究は, 特性曲線法を拡張し, 結晶成長速度が粒径依存性をもつ場合でも使用可能な, 晶析プロセスシミュレーションアルゴリズムを開発した.偏微分方程式の数値計算によく用いられる有限差分法と開発した特性曲線法を使って, 晶析プロセスモデルのシミュレーションを行い, 計算結果を比較した.有限差分法では, 解が強いメッシュ依存性を示したのに対し, 特性曲線法では, メッシュ数を変えても同一の解が得られた.また, これら2つの計算法を使って得られる解の間には明らかな違いが見られたため, 有限差分法による数値解は数値拡散による大きな誤差を含むことが明らかとなった.

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