耐火・断熱材の製造に関連して, 不燃性物質を多量に含む多孔性固体内における炭素物質の燃焼機構を明らかにするため, 木炭・カオリン混合成形円柱を試料として, 650~850℃ (炉壁温度) の温度範囲で燃焼実験を行い, 未燃焼部の燃焼挙動に着目して検討を加えた.その結果, 本実験範囲内において, 次のような知見が得られた.
1) 未燃焼部においても, 相当量の固定炭素が燃焼消失し, その量は, 初期含有量の約12~22 wt%に達する.
2) 温度分布の様子などから推定して, 未燃焼部における固定炭素焼失の一部は, CO2による還元反応に基づくものであると思われる.