1979 年 5 巻 6 号 p. 559-564
流動曲線上に不連続点を持つ2種類のポリエチレンと不連続点を持たないポリプロピレンが使用された.
流動複屈折法で測定された等色線パターンから, 流入角が180°のノズルの流入部のエッジの近傍に発達する応力集中が, テーパー付きノズルあるいは湾曲ノズルではかなり低下されることが観測された.そして, ある場合には, 外見上からでは, すべりフラクチャー内部フラクチャーがほとんど抑えられた.
温度上昇の変化は, 表面フラクチャー, すべりフラクチャーおよび内部フラクチャーの発生と対応した.すべりフラクチャーは表面フラクチャーや内部フラクチャーよりもはるかに大きな温度上昇を引き起こした.冷却された押し出し物の降伏応力は, 種々のノズルを使ってもここで用いたせん断速度範囲では変化しなかった.
X線回折や偏光螢光強度による分子配向の測定は滑らかな押し出し物と歪のある押し出し物の微細構造に相違があることがはっきり示された.