蒸留水中の単一ノズルに交流不均一電場を印加すると, 交流電圧のサイクル変化に正確に対応して気泡が生成した.同期可能周波数範囲は, 10Hzから4,800Hzに及び, 同期の下限は気泡の自然発生頻度であり, 上限はノズルの内径によって決定され, 内径が細いほど高い周波数まで同期した.また, 周波数が一定の場合には, 印加電圧とノズル内半径の関数によって同期領域の上限と下限が定められた.同期生成する気泡の直径は, 気体流量と交流周波数とにより一義的に定まり, 均一であるという特微を有する.本実験条件では, 最小で150μmから最大で5mmまでの気泡が, 同期生成により得られた.本方法は, 均一気泡が得られることと, その直径の制御が容易であるという点で, 工業的にも実験室的にも有用であろうと考えられる.