3次元液流速変動を電気化学的に測定するのに用いられる多電極球状プローブの表面上に微小孔をあけ, その直下に設けられた圧力変換器によって圧力変動をも電気信号として同時に検出するという手法に基づいた静圧, 流速両変動の同時測定法を提案した.そして, この測定法が, 流れとプローブ主軸のなす角θの変動範囲が0°≦θ≦30°で, プローブ球径を基準としたレイノルズ数Reがおよそ103<Re<104の液乱流場に対して適用可能であること, またその応答性能が主流速度Uに比例して向上し, たとえばU=0.5m/s程度の流れ場でおよそ50 Hzであることなどを実験的に明らかにした.
さらに, 円形開水路内の格子後流において, 上述のプローブを用いて測定を試みた結果, 静圧変動のrms値と乱流運動エネルギー代表値との間に線形関係が存在することなどの新たな知見が得られた.