化学工学論文集
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多段気泡塔内の物質移動
-塔内の濃度分布について-
日比野 真一柘植 秀樹
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1981 年 7 巻 6 号 p. 588-594

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抄録

1段および多段気泡塔を用い, 炭酸ガスの水への吸収実験を行い, 塔内軸方向の濃度分布を種々の条件下で測定した.多段気泡塔内の濃度分布は実験的に出口滞留時間分布関数の分散を求めれば, 1段気泡塔におけるガスホールドアップ, 混合拡散係数ならびに液側容量係数と平均ガス空塔速度との関係を用いて, 段内は拡散モデルに従い, かつ段間に逆流があるとするD-Bモデルにより推定しうることを示した.
さらにD-Bモデルと逆混合モデルによる塔内濃度分布の計算結果を比較すると, 段間隔/塔径が大きくなるほどD-Bモデルで, よりよく多段気泡塔内の濃度分布が表されるが, 出口濃度の推算では両モデルで約2%程度の差しかないことを見いだした.

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