1982 年 8 巻 1 号 p. 65-72
液体エジェクターをガス分散器として用いた気泡塔における塔内流動状態とガスホールドアップについて, 実験的検討を行った.高液流速条件下の噴流化状態において, 塔内は, 噴流部と斉流部との二つの異なる流動領域に大別された。噴流部は, 塔下部の激しい液循環が存在する流動領域であり, 斉流部は, 塔上部の均一気泡分散流領域である.両領域の境界は, 軸方向静圧勾配が変化する塔高に対応し, これを遷移塔高と定義し, ほぼ塔径の3倍であることを確認した.
液流速の増加につれて, 両領域のガスホールドアップは大きく増加し, 気泡相互間の合体に関する液物性の影響を強く受けた.これらのガスホールドアップを, スロート通過液流速基準のWeber数を用いて, 実験的に相関した.