陰イオン交換樹脂 (固相) を触媒として, トルエン中のベンジルアルコール (有機相) の次亜塩素酸ナトリウム水溶液 (水相) による酸化反応を, 回分反応器を用い303Kで行った. 有機相および水相のベンジルアルコール濃度を同時に測定することにより, 両相中のベンジルアルコール濃度は常に平衡にあることを確めた. この反応は, 水相および固相の両者で起こり, その速度は溶質 (ベンジルアルコールあるいはベンズアルデヒド) に関して1次であった. 有機相では反応が起きなかった. 反応実験から得た吸着平衡定数は, 吸着実験のものとよく一致した.