化学と教育
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ファインセラミックスあれこれ : 医療への応用を中心として(化学への招待)
小久保 正
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1988 年 36 巻 4 号 p. 370-373

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抄録

セラミックスは, 従来専ら天然の土や砂を経験的な窯で焼く方法によって作られてきた。しかし, 次第に土や砂に代えて精製, 合成された原料が使われるようになり, 経験的な窯に代えて温度, 圧力, 雰囲気の制御された窯が使われるようになり, さらに窯を使わない製造法までも考案されるようになった。それに伴い, 従来知られなかった新しい機能を引き出された各種のセラミックスが登場してきて, それらが私たちの生活にも様々な変化をもたらすことになった。それらの中から, ガラスの30倍も強いセラミックス, 1500℃の高温に耐える強いセラミックス, 電気を通さないセラミックス, 空気の一万倍も電気をためるセラミックス, 電気を抵抗なしに通すセラミックス, 何km先までも光を通すセラミックス, 大出力の光を発振するセラミックス, そして骨と自然にくっついて骨の代わりをするセラミックスなどを紹介する。

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© 1988 公益社団法人 日本化学会
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