化学と教育
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アルツハイマー病治療薬ドネペジル(アリセプト^[○!R])の研究開発(日本で生まれた医薬品)
杉本 八郎
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1999 年 47 巻 11 号 p. 728-731

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抄録
アルツハイマー病患者の死後脳にはコリン作動性神経の異常が報告されている。このことからコリン仮説が提唱された。このコリン仮説に基づいて治療薬の開発を始めた。偶然発見されたリード化合物を手がかりにドラグデザインを展開し約1000化合物の中からきわめて強力で選択性の高いアセチルコリンエステラーゼ阻害剤であるドネペジルの創出に成功した。ドネペジルは今世界38ケ国で発売されており高い評価を得ている。日本国内は申請の段階にあり一日も早い承認が待たれる。
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© 1999 公益社団法人 日本化学会
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