2001 年 49 巻 9 号 p. 539-542
コンピュータを活用して効力があると予想される化合物のみを合成することで医薬品開発効率を上げ, 開発期間と費用の節約をはかるための方法論がComputer-Aided Rational Drug Design(計算機を利用した合理的医薬分子設計)である。この場合, 蛋白質-薬物相互作用理論に基づいて分子設計が進められるが, 蛋白質の立体構造が既知の場合にはStructure-Based Drug Design, 未知の場合にはLigand-Based Drug Designの手法が用いられる。ポストシークエンスのゲノム創薬では, 分子動力学シミュレーションによる結合自由エネルギー計算が特に有効である。