2004 年 52 巻 3 号 p. 158-161
小中高校生の理科離れが叫ばれるようになって久しいが,最近では理科学力の低下が問題視されている。中学・高等学校における理科教育は科学の面白さを体験させることや興味・関心を育てることよりも,入試で点を取らせるための学習や問題演習が重要視されている。受験戦争に勝たせて,進路を保証するためには入試で点を取らせなければならないのである。科学への興味や関心を育てていく余裕はあまりないのが現状であろう。本稿では理科離れからの脱却を目指した本校化学部の活動内容と理科教育における高等学校と大学との連携の必要性についての私見を紹介する。