抄録
国際バカロレア(IB)は,スタートから50年近くが経過し,インターナショナルスクール卒業生への大学入学資格の付与,という当初の目的から,大きく進化発展を遂げ,今やグローバルに活躍する人材を養成する極めて有効なプログラムとして世界中で高く評価されている。しかしながら,我が国では必ずしも適切に認知され,活用されているとは言いがたい。文部科学省では,国際バカロレア機構と共同で,一部日本語で教授・評価できる「日本語ディアルランゲージディプロマプログラム」の開発導入を進めるなど,我が国におけるIBの普及促進に向けて取り組んでいる。大学関係者に対しては,今後,特に入学者選抜におけるIBスコアの活用などを大いに期待したい。