2014 年 62 巻 4 号 p. 186-187
化学企業でバルク製品を製造する際の反応器の大きさは数m3,数十m3またはそれ以上である。一般的に,化学物質の取扱量が大きいほど危険性は増し,安全面や法規など対応すべき項目は多くなる。しかし実用化検討においてはその大半が実験室でのデータ取得からスタートし,そこで得た基礎データは極めて大切なものとなる。
2013年の日本化学会第93春季年会において,特別企画として高校生向け「実験教室」を初めて開催した(小・中学生向けにはこれまでも開催されていた)際,実施する実験は小スケールではあるが,参加者には安全への配慮が重要であることを認識してもらいたいと考えた。そこで,有機合成反応,触媒反応,抽出操作など,学校で未習の内容を安心して安全に実験できるよう関係者で綿密に準備を行い,また今回実施した実験が実用化に繋がる部分が多いことを認識してもらうため「教科書に載っていない」ことを含め解説を加えた。その取り組みに触れていただければ幸いである。