化学と教育
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液体クロマトグラフィー : 固定相への親和性の違いを利用した物質の分離法(分離・分析の科学)
張替 直輝
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2015 年 63 巻 11 号 p. 556-559

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抄録

身近にある物質のほとんどが混合物である。化学の発展は,それらの混合物から純物質を分離し,その性質を解析するところから始まったといっても過言ではない。また,分離法は品質の安定した原材料の供給に寄与し,食品,医薬品,製造業などの多くの分野において今日の発展を支えている。分離法の中でもクロマトグラフィーは代表的な方法であり,移動相と固定相と呼ばれる2相間への物質の親和性の違いを利用して分離を行う。この移動相と固定相の組み合せで呼び名が異なり,移動相が液体のものを液体クロマトグラフィーと呼ぶ。本稿では,この液体クロマトグラフィーによる分離の原理と種類について解説する。

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