2015 年 63 巻 6 号 p. 288-291
新しい高等学校学習指導要領に基づく教育課程も3年目を迎え,このほどこの履修内容に沿った最初の大学入試も実施された。2単位の「基礎を付した科目」の新設,大学入試センターにおける「基礎を付していない科目」への出題など,制度面や履修内容の変化によって,高等学校の化学教育もかなりの変革を迫られたものと推察される。本稿では,大学の教養教育に携わる教員,および大学入試問題の検討・評価を行っている委員の立場から,高等学校の新しい教育課程について思うところを述べる。