2015 年 63 巻 7 号 p. 358-359
「納豆」という言葉が初めて登場したのは平安時代であるが,現在の「糸引き納豆」が紹介されたのは江戸時代に入ってからで,最も古い食べ物の辞典ともいうべき「本朝食鑑」にも記載されている。この糸引き納豆は日本人の多くが好きである一方,特に外国ではニオイや粘りを嫌う人も多い。しかし,蒸した大豆よりも栄養価が高く,さらに納豆にしか含まれない血栓溶解酵素ナットウキナーゼをはじめ各種効能成分が含まれている。本稿では世界に誇る日本の糸引き納豆の魅力について紹介する。