2015 年 63 巻 7 号 p. 352-357
超微量に存在する元素を検出する手法には様々なものが存在するが,そうした分析装置が検出できる限界の値は日に日に小さくなっているといっても過言ではなく,pptレベル以下しか存在しない物質でも,それが何の元素で構成されていて,どの程度の濃度で存在するかをたちどころに測定することができるようになった。本稿では,そうした最新の分析装置がどのような仕組みで元素を検知しているかについて,その最も基本的な原理について述べる。また,元素分析の最新の応用例である,超微少量試料の分析について紹介する。口絵18ページ参照。