2020 年 68 巻 11 号 p. 474-477
東大理学部化学教室の第2世代としての池田菊苗の生い立ちからドイツ留学までを夏目漱石との交流も含め概観しながら,理学部が置かれていた当時の状況を確認し,その中で「旨味発見」の意味を再確認する。旨味調味料を事業化した鈴木三郎助(第二代)との交流も視野に入れる。また留学中オストヴァルトに師事した池田の化学教育への原子論・分子論の扱いにも注目していくことにする。最後に幸いにも現存する池田邸(かつては化学室も併設されていたという)の中へ入ることが許可されたので,その調査結果もお知らせする。