2020 年 68 巻 4 号 p. 174-175
「空気はどこにある?」と聞かれて,答えられない小学生はほとんどいない。その反面,目に見えず,触感もない空気の性質は,実は大人でも良く分かっていなかったりする。著者は2018年度,大阪府八尾市の公立小学校において,空気と気圧に関する出張授業を行った。八尾市では従来よりキャリア教育の視点を生かした小中一貫教育を進めているが,その一環として,将来の学びへの意欲につながる,授業の枠組みを一歩超えた体験的な学習を行った。子どもたちは,手動で空気を抜く容器を使った実験に夢中に取り組み,意外な結果に驚いていた。