2021 年 69 巻 3 号 p. 98-101
損傷を自動的に復元できる「自己修復ポリマー」が,製品の長寿命化や環境負荷の低減などの観点から大変注目されている。特に外部エネルギーを必要とせず,様々な環境下で機能を発現する自己修復材料の開発が強く求められている。著者らは,希土類金属触媒を用いることにより,アニシルプロピレンとエチレンとの精密共重合を達成し,水や酸,アルカリ性水溶液中でも自己修復性能や形状記憶性能を示す機能性ポリマーの創製に成功した。本稿では,新しい自己修復材料の合成手法や自己修復のメカニズム,今後の展開などについて紹介する。