2023 年 71 巻 8 号 p. 342-345
京都は古代から染織の盛んな土地であり,「西陣織」,「京鹿の子絞」,「京友禅」,「京小紋」,「京くみひも」,「京繍」,「京黒紋付染」,「京房ひも・撚ひも」といった伝統産業が今なお継承されている。伝統的な染色技術は,植物からの色素抽出や染色技法とともに継承されてきたが,明治時代を境に西洋から輸入した合成染料による染色が一般的となり,現在ではほとんど用いられない。本稿では絹の染色にフォーカスし,天然染料と合成染料による染色について化学的な観点から紹介する。