2024 年 72 巻 9 号 p. 348-351
放射線・放射能は,20世紀の近代物理学の起源となるもので,その成果の多くがノーベル賞に結びついた。有名なキュリー夫人は,ラジウム(Ra)という放射性同位元素を発見した研究者で,ノーベル化学賞を2回受賞している。放射線・放射能の発見は,ほぼ同時に障害も起こしたが,逆に,それは直ちに医療利用へとも結びついた。近年では,原子力災害で関心が高まったが,医療・工業・農業など多くの分野で利用されており,その経済規模はとても大きい。最近,医療診断および治療分野の両方で大きく進展し,再注目されている。それについては本ヘッドライン企画のほかの記事に任せ,ここでは放射線・放射能の基礎について解説する。