日本東洋医学雑誌
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報告
煎じ薬の調剤の現状と問題点
—保険調剤薬局に対するアンケート調査による検討—
大野 賢二関矢 信康長谷川 敦角野 めぐみ平崎 能郎久永 明人地野 充時笠原 裕司並木 隆雄寺澤 捷年
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キーワード: 煎じ薬, 調剤料, 薬価, 調剤薬局
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2009 年 60 巻 6 号 p. 595-605

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抄録
【目的】漢方薬,特に煎じ薬の調剤や服薬指導の現状および問題点を明らかにするためにアンケート調査を実施した。【対象】千葉大学医学部附属病院・和漢診療科の院外処方箋を応需している保険調剤薬局全15店舗を対象とした。【結果】12店舗の薬局が現行(一律190点)の煎じ薬の調剤料が低いと回答した。生薬専用の分包機を導入していない薬局の調剤時間は,導入している薬局と比較して2倍であった。薬局からの要望では,処方日数や生薬薬味数に準じた調剤料および生薬薬価の見直しが多く挙げられた。また,調剤や服薬指導に従事する薬剤師の約半数が漢方薬に関する知識不足を認識していた。【総括】今後,煎じ薬を調剤できる薬局を確保するためには,煎じ薬の調剤を取り巻く経済的な問題の改善が必要と考えられた。また,漢方薬に精通した薬剤師の育成のため,大学における卒前・卒後教育体制の整備も併せて必要と考えられた。
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© 2009 一般社団法人 日本東洋医学会
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