日本東洋医学雑誌
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論説
苓桂五味甘草湯の適応病態に関する一考察
寺澤 捷年横山 浩一小林 亨植田 圭吾地野 充時
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2014 年 65 巻 1 号 p. 33-37

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抄録

苓桂五味甘草湯は『金匱要略』所載の方剤であるが,痰飲咳嗽篇に記されているためか,幾つかの成書は咳嗽を使用目的としている。しかし,筆者らはこの方剤が苓桂甘棗湯,苓桂朮甘湯と構成生薬が一味異なっていることから,その応用範囲はより広汎なものではないかと考えた。そこで,顔面の紅潮と下肢の冷えを目標に,鼻周囲発赤,下肢冷感,排尿困難症,脊髄小脳変性症,耳鳴の症例に用いたところ,効果が得られたので,それらの概略を記した。また,この方剤の適応となる病症の容を文献的考察も併せて考察した。

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© 2014 一般社団法人 日本東洋医学会
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