日本東洋医学雑誌
Online ISSN : 1882-756X
Print ISSN : 0287-4857
ISSN-L : 0287-4857
臨床報告
当院における黄含有漢方薬による肝障害の頻度について
萬谷 直樹岡 洋志渡邊 妙子長崎 直美
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 68 巻 4 号 p. 377-381

詳細
抄録

黄芩含有漢方薬による肝障害の頻度を推定するため,当院の全てのカルテをレトロスペクティブに調査した。黄芩含有方剤を服用した2430例のうち,1547例(63.7%)で肝機能検査が施行されていた。1547例のうち黄芩含有漢方薬による肝障害が否定できない例を19例(1.2%)みとめた。その肝障害の臨床像は過去の報告と大差がなかった。 今回の調査でも黄芩含有方剤による肝障害の頻度は1%前後であると推測され,過去の文献報告と一致していた。

著者関連情報
© 2017 一般社団法人 日本東洋医学会
前の記事
feedback
Top