2018 年 69 巻 4 号 p. 328-335
千葉大学医学部附属病院和漢診療科にて,2006年8月から2015年8月までの初回入院患者のうち西洋薬を処方されていた159名を対象とし,患者背景,入退院時の薬剤数及び薬剤費を転帰別に調査した。軽快患者の西洋薬薬剤数は,入院時5.6±3.6剤から退院時5.3±3.5剤へ有意に減少した。漢方薬薬剤数は変わらなかった。全薬剤数は,入院時7.0±3.8剤から退院時6.7±3.6剤へ有意に減少した。不変患者の西洋薬薬剤数は,入院時5.1±3.4剤から退院時5.0±3.7剤へ減少した。漢方薬薬剤数は1.0±0.0剤から退院時1.3±0.5剤へ有意に増加した。全薬剤数は,入院時6.1±3.4剤から退院時6.3±3.9剤へ増加した。
以上の結果より,漢方薬と西洋薬を併用することで,漢方診療はポリファーマシー関連する多剤服用の減量になる可能性が示唆された。その際に証による漢方治療が重要と考えられた。