日本東洋医学雑誌
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臨床報告
気象痛としての大後頭神経痛に対して五苓散が有効であった2例
福嶋 裕造藤田 良介能美 晶子宮本 信宏山本 了實松 宏已田頭 秀悟
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2021 年 72 巻 1 号 p. 43-47

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抄録

整形外科の疼痛性疾患が天気によって症状が悪化する場合があり,これを気象痛という。今回,交通事故後の大後頭神経痛(GON:great occipital neuralgia)の2症例で天気による症状の悪化に対して五苓散が有効であったので報告する。症例1は41歳女性で,交通事故にて受傷し頚部痛と腰痛を訴えた。2ヵ月後より不定期に後頭部痛が発症した。3ヵ月目に大規模な台風がありその日の朝より激しい後頭部痛があり,その後も天気の悪化で後頭部痛が生じたため当院を受診した。気象痛の GON と診断し五苓散を投与して軽快した。症例2は31歳女性で,交通事故にて受傷し頚部痛を訴えた。受傷後3ヵ月後より天候の悪化により後頭部痛が悪化することが分かり,気象痛のGON と診断し五苓散を投与して軽快した。頚椎捻挫が原因である気象痛の GON に対して五苓散が著効した。

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