日本東洋医学雑誌
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臨床報告
著明な栄養障害に五苓散と補血剤が著効した1例
田原 英一後藤 雄輔牧 俊允吉永 亮井上 博喜矢野 博美
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2021 年 72 巻 2 号 p. 148-152

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抄録

著明な栄養障害に対して五苓散と補血剤が奏効した1例を報告する。17歳の女性が著明なるいそうに対して諸検査を受けたが,原因は不明であった。五苓散を投与後,浮腫が軽減して体重が増加に転じ,その後四物湯または疎経活血湯を併用して貧血の改善,筋肉量の増加を認めた。五苓散と補血剤は消化管を含む全身の水分バランスを改善し,消化吸収機能を回復させた可能性がある。

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© 2021 一般社団法人 日本東洋医学会
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