日本東洋医学雑誌
Online ISSN : 1882-756X
Print ISSN : 0287-4857
ISSN-L : 0287-4857
米粒大透熱灸がウサギおよびヒト末梢血の白血球動態に与える影響
山下 仁丹野 恭夫一幡 良利西條 一止高橋 昌巳
著者情報
ジャーナル フリー

1998 年 48 巻 5 号 p. 599-608

詳細
抄録

灸が末梢血の白血球動態に与える影響を明らかにするため, ウサギに4点各10壮, ヒトに8点各10壮の米粒大透熱灸を行い, 白血球数, 白血球分画の経時的変化を観察した。ヒトにおいてはフローサイトメトリーによるリンパ球サブポピュレーションの解析も行った。ウサギの平均白血球数は施灸群・対照群とも施灸後一過性に増加したが, 施灸群の方が平均増加量は大きかった。ヒト施灸群の白血球数と分画は変化しなかったが, 施灸後24時間の平均T細胞百分率が減少した。また施灸群のCD4/CD8比の平均は施灸後2時間で増加し24時間後に減少し, その変化は有意であった。一方, 対照群のCD4/CD8比に有意な変化は認められなかった。4週間連続施灸は白血球数, 分画, リンパ球サブポピュレーションに影響を与えなかった。このことから灸により生体の免疫機構は少なくとも一過性に影響を受けることが示唆された。

著者関連情報
© 社団法人 日本東洋医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top