人間と環境
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原著
三重県における生態系サービスの地図化によるホットスポットの推定
山本 真人大野 研
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2021 年 47 巻 3 号 p. 3-22

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抄録

ミレニアム生態系評価(Millennium Ecosystem Assessment, MA)は,生態系サービスに対する関心の高まりをもたらした。この生態系サービスに関しては,汎用性やバンドルを考える上では地域において全体を適切に評価することが重要である。また,ホットスポットの推定は,生態系サービスへの支払い(Payment for Ecosystem Services, PES)と類似の制度の裏付けや,それを重点的に適用するための情報の取得に貢献する。三重県は地域格差の観点からは日本の縮図となっており,かつ,多くの統計指標から日本の中央値的な条件にあるといえる。そこで本稿では,国際的に共通の生態系サービスに関する分類(Common International Classification of Ecosystem Services, CICES)における20の中分類(Group)に対して,生態系と生態系サービスのマッピングと評価(Mapping and Assessment of Ecosystems and their Services, MAES), 日本の里山・里海評価(Japan Satoyama-Satoumi Assessment, JSSA),生物多様性及び生態系サービスの総合評価(Japan Biodiversity Outlook 2, JBO2)を元にした指標と独自に考察した指標,合計17の指標を定義して三重県を対象とした生態系サービスの地図化に取り組んだ。そして,生態系サービスのホットスポット分析を行った。その結果,供給サービスは北部・中部,調整サービスは紀勢・東紀州,文化的サービスおよび全サービスの統合は中部・伊勢志摩にかけてホットスポットが存在することが推定された。さらに,これらの結果と環境省自然環境局が公開する植生調査結果との関係をみた。その結果,ホットスポットにおける森林面積は,それ以外の土地利用面積と比較して大きい傾向にあった。このことから,全サービスにおいて森林が重要な要素を占めることが示唆された。

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