感性哲学
Online ISSN : 2759-3185
Print ISSN : 1346-7999
生活における「もの」との関わりに求められる感性
-「分解実習」における「もの」との対話-
松本 金矢守山 紗弥加
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2020 年 11 巻 p. 57-71

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抄録
時代とともに子どもたちの体験の質が変化し、日常生活において「もの」と直接的に関わることが少なくなり、「もの」への関心が薄れている。持続可能な社会を実現するためには、将来の消費者である子どもたちに、「もの」への関心を高める教育が必要であると考えるが、日本では教育と実生活との乖離があり、その役割を果たせていない。消費者教育を担当する家庭科教員養成課程の学生も同じ問題を抱えており、消費者教育に重要となる「もの」を見る目を養うことが重要である。「もの」と関わる体験の少ない学生に、まずは「もの」に対する興味を掻き立たてる必要があり、「もの」との関わりを深めるきっかけを生み出す授業「分解実習」を提案し実践した。学生が実習に取り組む様子の参加観察記録と実習後のワークシートの記述から、本提案の有効性と改善点を明らかにする。
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© 2020 日本感性工学会感性哲学部会
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