感染症学雑誌
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気管内挿管に伴う気道感染発症に関する実験的研究
細菌付着能からみた検討
黒木 秀明加藤 政仁林 嘉光多代 友紀伊藤 剛松浦 徹武内 俊彦
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1988 年 62 巻 7 号 p. 623-627

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抄録

ラット気管粘膜を機械的に傷害し, それに対するグラム陰性桿菌の付着能を正常群と比較検討した. Swan Ganz catheterを気管内に挿入しバルーンを膨らませ2時間圧迫し傷害粘膜を作製した. 使用菌は, P. aeruginosa1210, K. pneumoniae NK31, E. coli NIHJJC-2の3菌種で2×107CFU/mlに調製し実験に供した. 傷害群では正常群に比し3菌種とも有意に付着率が増加し, 特にP. uruginosa1210が高い付着率を示した. この付着態度はさきに報告した塩酸による傷害粘膜に対する成績と同様であった. しかし菌を気道粘液で前処置するとP. uruginosa1210の傷害粘膜への付着能は著明に抑制されP. aeruginosaの気道粘液への親和性の高さが示唆された.

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