感染症学雑誌
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岐阜県におけるエコーウイルス30型による無菌性髄膜炎の流行について
三輪 智恵子猿渡 正子
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1993 年 67 巻 11 号 p. 1068-1075

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抄録

1991年7月から12月にかけ, 岐阜県で無菌性髄膜炎の流行がおこなった.133症例について疫学的, ウイルス学的, 血清学的に検討した結果, 以下の事が判明した.
1.患者の年齢は, 0歳から13歳に分布していたが, 3歳から7歳が75.9%を占めていた.
2.133症例中83症例 (62.4%) より, 3種類のエンテロウイルスが分離iされたが, 71症例 (85.5%) よりエコーウイルス30型 (E-30) が分離された.
3.交差中和試験で, 1991年E-30分離株と標準株との抗原構造には, 大差がなかった.
4.E-30流行後 (1992~1993), 住民 (0~9歳) のE30に対する中和抗体保有率は, 標準株で測定すると51.9%で, 1991年分離株では34.0%と低率であった.

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