肝臓
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症例報告
C型慢性肝炎に対するインターフェロン療法著効12年後に発症した破裂肝細胞癌の1切除例
川野 陽一江上 格笹島 耕二宮本 昌之横山 正前田 昭太郎吉田 寛真々田 裕宏谷合 信彦田尻 孝
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2007 年 48 巻 2 号 p. 48-56

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抄録
C型慢性肝炎に対するインターフェロン(以下,IFN)治療後にHCV-RNAの持続的陰性化とALT値の正常化が得られる著効例からの肝細胞癌(以下,HCC)の発生率は少ないとされる.患者は65歳の男性で,C型慢性肝炎に対してIFN-βによる治療により著効を得た.IFN著効12年後の肝S7の破裂HCCに対し,動脈塞栓術による止血後にS7亜区域切除を施行した.切除標本では,IFN開始時,新犬山分類のF3/A2であった線維化と壊死,炎症所見が切除時にはF0/A0まで改善していた.また,極めて多くのMib-1陽性細胞を有する低分化型肝細胞癌であった.IFN長期著効例であっても発癌の可能性を十分に考慮した経過観察が必要であると考えられた.
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© 2007 一般社団法人 日本肝臓学会
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