肝臓
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原著
PEG-IFN/Ribavirin/Telaprevir三剤併用療法における薬剤投与率の抗ウイルス効果におよぼす影響
小関 至狩野 吉康豊田 成司高橋 祥一川上 由育茶山 一彰芥田 憲夫鈴木 文孝熊田 博光
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2012 年 53 巻 2 号 p. 69-77

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抄録

遺伝子型1型・高ウイルス量C型慢性肝炎94例を対象としPEG-IFN/RBV/Telaprevirを用いた三剤併用療法の抗ウイルス効果と各薬剤投与率との関連について検討した.IL28B SNP(rs 8099917)がメジャーホモ(TT)の症例では50例中47例(94.0%)でSVRが得られた.ヘテロあるいはマイナーホモ(TG/GG)の症例では44例中22例(50.0%)でSVRが得られたが,初回治療例では10例中5例(50.0%),前治療再燃例では11例中10例(90.9%),前治療無効例では23例中7例(30.4%)と,初回治療例と前治療無効例ではその効果は不十分であった.これらの症例の治療成績を向上させることが,今後の検討課題であると考えられた.

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© 2012 一般社団法人 日本肝臓学会
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