国立がん研究センター中央病院肝胆膵外科
国立がん研究センター中央病院病理診断科
2019 年 60 巻 10 号 p. 382-387
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症例は76歳女性,検診にて肝機能異常を指摘され,近医で精査,肝右葉の径16 cmの肝細胞癌の診断で紹介受診した.ICG15分停滞率24.3%,予測残肝容積448 ml(全肝容積の42 %)であったため経皮経肝的門脈塞栓術施行し,その44日後,肝拡大右葉切除術を施行した.前区域を中心とする12 cm大の類球形結節型腫瘍であり,割面にviable腫瘍領域は認めなかった.門脈塞栓術をきっかけに腫瘍の完全壊死をきたしたと考えられた.